毎晩、寝る前の習慣として娘に絵本を読んでいるのですが、昨日のことです。
「ママ、今日はもう一回読んで!」
と娘が嬉しそうに目を輝かせてお願いしてきました。
いつもなら「今日はここまでね」と言って切り上げるところですが、その日ばかりは娘の顔を見て、もう一度ページをめくりました。
読み聞かせをしている時間は、娘の笑顔や驚きの声、時には悲しそうな表情を見ることができる、私にとっても特別なひとときです。
でもふと「私はこの時間をちゃんと楽しめているだろうか?」「もっと娘にとって楽しい時間を作れるのでは?」と思うようになりました。きっと同じ思いのママさんも多いハズです。
当時の体験から、この記事では、忙しい日々の中でも無理なく親子の絆を深められる絵本読み聞かせのアイデアをお伝えします。
忙しさと絵本読み聞かせの狭間で感じる葛藤
「読み聞かせが大切」とはよく言われますが、実際の育児は理想通りにいかないもの。
特に20代から30代のママにとっては、仕事や家事、育児といったタスクが毎日山積みです。夜になると、心身ともにヘトヘトで、子どもに向き合うのも一苦労という方も多いのではないでしょうか。
あるアンケート調査によると、母親の約9割が「絵本の読み聞かせは子どもの成長に役立つ」と理解している一方で、その半数以上が「毎日続けるのは難しい」と回答しています。
さらに、以下のような声が挙げられています。
- 「ついスマホを見てしまい、子どもとの時間に集中できない」
- 「子どもが選ぶ絵本が同じで飽きてしまう」
- 「どうやって盛り上げればいいかわからない」
「あ、私だ」と思ったら、要注意!
上手く読み聞かせが出来ていない可能性大ですね。
絵本を通じた親子の絆を深める具体的なアイデア
ここからは、読み聞かせの効果を最大限に引き出し、親子の絆を深めるための具体的な工夫をご紹介します。
1. 声の演技で物語を彩る
絵本のキャラクターに合わせて声色を変えてみましょう。例えば、オオカミなら少し低く怖い声、うさぎなら明るく軽やかな声など。
特に「ぐりとぐら」や「三びきのやぎのがらがらどん」などの物語では、キャラクターの特徴を活かした声色で子どもの集中力がぐんと高まります。
2. 子どもを物語の主人公にする
物語の中に子どもを登場させることで、読み聞かせがより特別な体験になります。主人公の名前を子どもの名前に変えるだけで、物語への感情移入が深まります。
「桃太郎」を読む際、主人公の名前を娘の「りんちゃん」に変えてみました。「りんちゃんは、きびだんごをつくって…」と読み進めると、娘は「私が鬼退治に行くの?」と大興奮。
物語が終わった後も「私、本当に桃太郎みたいに強いかな?」と夢中で語りかけてきました。
3. 絵本をクイズ形式で楽しむ
絵本をただ読むのではなく、「次はどうなると思う?」と問いかけながら進めると、子どもの想像力が刺激されます。
また、読んだ後に内容に関するクイズを出すのも楽しい方法です。
「はらぺこあおむし」を読み聞かせた後、「あおむしは月曜日に何を食べた?」と質問してみました。娘は「りんご!」と即答。
正解を伝えるととても誇らしげで、さらに物語に興味を持つようになりました。
4. 実際の生活に絵本をリンクさせる
絵本で登場した食べ物を一緒に作ったり、舞台となる場所を訪れることで、物語をより深く体験できます。
「おおきなかぶ」を読んだ後、一緒にスーパーでかぶを買い、かぶのスープを作ってみました。「私も引っ張ってみたい!」と言いながら、料理を手伝ってくれました。
絵本の内容が実生活に結びつき、親子の会話も弾みました。
パパや家族との連携で広がる読み聞かせの楽しみ
絵本の読み聞かせは、ママだけの役割ではありません。
パパや祖父母、兄弟など家族全員が参加することで、読み聞かせの時間がさらに豊かで楽しいものになります。それぞれの家族が違った読み方や視点を持ち込むことで、子どもにとって新たな発見や驚きが生まれますよ。
1.パパならではの楽しみ方
パパが登場人物になりきって読むと、いつもの絵本が新鮮に感じられるものです。例えば、低い声や大げさな表現でキャラクターを演じれば、子どもの笑いを誘います。
「仕事で忙しいから」と思いがちなパパも、週末の夜だけでも参加することで、親子の絆を深める大切なひとときになります。
『三びきのやぎのがらがらどん』で、パパが「トロル役」に挑戦。
「だれだ、わたしのはしをわたるのは!」と低い声で読むと、子どもは大爆笑。「もう一回!」とリクエストされ、家族みんなでトロルを演じる場面に発展しました。
2.祖父母との絆を深める読み聞かせ
祖父母が昔懐かしい絵本を一緒に読むのも特別な体験です。
「私が小さい頃、この絵本が大好きだったのよ」と話しながら読むことで、世代を超えた物語の共有ができます。また、昔話や民話など、祖父母が得意なジャンルを選ぶのも良い方法ですね。
おばあちゃんが『ももたろう』を読むと、物語の中に自分の子ども時代の思い出を織り交ぜて話し始めました。
「昔、私も鬼ヶ島のモデルになった島に行ったことがあるのよ」と語り、家族でその島を訪れる計画が立ち上がるきっかけになりました。
3. 兄弟で役割を分担して読む
兄弟がいる場合、登場人物ごとに役を分担して読み聞かせるのも楽しい方法です。物語を一緒に作り上げる感覚が芽生え、自然と協力する力が育まれます。
『おおきなかぶ』を読む際、長女がナレーター、弟が「うんとこしょ、どっこいしょ」を担当しました。声を合わせて読むことで、子どもたちは達成感を味わい、絵本を読む楽しさが倍増しました。
結論: 読み聞かせを通じて心のつながりを育む
絵本の読み聞かせは、忙しい日常の中でほんの少しの時間を使うだけで、親子の絆を深める大切な機会です。
声の工夫や物語の体験化といったアイデアを取り入れれば、毎晩の読み聞かせがさらに楽しい時間になるでしょう。
今夜、ぜひお気に入りの絵本を開いて、子どもと特別なひとときを共有してみませんか?
ある日のこと、「もりのおばけ」という絵本を読んでいると、娘が「ママ、おばけの声、もっと怖くして!」と言い出しました。
試しに普段よりも低い声で「うらめしや〜」と読んでみると娘は大笑い。「またやって!」とリクエストされ、その後も親子で何度も楽しみました。