共働きの家庭でもできる!短時間での絵本読み聞かせ

仕事から帰ったばかりの私に、5歳の息子が小さな絵本を持ってきました。でも時計を見ると、夕食の準備、片付け、お風呂の時間が迫っています。

明日の準備だってある…。

心の中で「今は忙しいのに」と思いつつも、息子のキラキラした目を見て「あとでね」と言うしかありませんでした。

仕事と家事を両立する毎日、子どもとの時間がもっとほしいと思いながら、なかなか作れないのが現実。

でも実は、ほんの数分でも「絵本の読み聞かせ」をするだけで、子どもとの心のつながりを深めることができるのです。

この記事では、共働きで忙しい家庭でも簡単に取り入れられる「短時間でできる絵本読み聞かせのアイデア」をご紹介します。

忙しいママたちが抱える課題と読み聞かせの効果

1. 時間がなくて、つい後回しにしてしまう

仕事で疲れ果て、夕食の準備や片付け、翌日の段取りなどで時間に追われる毎日。「読み聞かせは大事」と理解していても、優先順位が下がってしまうことはありませんか?

日本の育児調査(2023年、某メディアのデータによる)によれば、

育児調査

共働き世帯の80%以上が「平日に子どもと遊ぶ時間が足りない」と感じている

という結果が出ています。

実際の声

  • 「寝る前に読む習慣をつけたいけど、自分が疲れすぎてついスマホを見てしまう」
  • 「子どもが同じ絵本ばかり選ぶので飽きてしまう」
  • 「どうやって短時間で効果的な読み聞かせができるのか分からない」

2. 短時間でも、絵本にはこんな効果が!

読み聞かせは単なる「子どもを寝かせるための時間」ではありません。短い時間でも以下のようなメリットがあります。

(1) 親子のコミュニケーションを深める

仕事で忙しくても、たった5分間の読み聞かせで、子どもは「ママが自分だけの時間を作ってくれた」と感じます。この小さな行動が、親子の信頼関係を育む大きなきっかけになります。

(2) 言葉の力を伸ばす

子どもは絵本を通じて新しい言葉を学びます。短い文章や繰り返しのリズムがある絵本なら、言葉を覚える助けにもなります。

(3) 子どもの感情を育む

絵本には、楽しい冒険や心温まる物語、少し怖い話など、さまざまな感情を引き出す力があります。たとえば「おばけ」や「動物」をテーマにした絵本は、子どもの想像力を刺激する効果も。

ある研究では、週に3回以上の読み聞かせを受けた子どもは、認知能力や感情の安定性が高い傾向にあると報告されています。(出典:児童発達研究2021)

共働き家庭でも続けられる工夫5選

「忙しくて絵本を読む時間なんてない…」と感じる日でも、ほんの少しの工夫で、親子の絆を深める読み聞かせタイムを作ることができます。

特別な準備や長い時間を必要とせず、日々のスケジュールに自然に取り入れられる方法をご紹介します。

共働き家庭でも無理なく続けられる5つのアイデアで、短い時間でも心温まる親子の時間を楽しみましょう!

1. 短い時間でもOK!「5分読み聞かせ」を取り入れる

絵本の読み聞かせは、必ずしも1冊丸ごと読む必要はありません。

子どもが好きなページだけを選んだり、絵を見ながら話をしたりするだけでも、親子のつながりを深めることができます。短時間の読み聞かせは、忙しい日々でも続けやすい方法です。

実践例

  • 『はらぺこあおむし』
    月曜日から金曜日までの食べ物のページだけを読むだけで、物語を短時間で楽しめます。
  • 『だるまさんが』
    リズミカルでシンプルな物語が魅力の絵本。3分程度で読み終えることができます。
ポイント

全部読まないといけない」というプレッシャーを手放しましょう。少しの時間でも「一緒に楽しむ」ことが大切です。

2. スマホタイムを絵本タイムに変える

スマホをつい手に取る時間を、絵本読み聞かせに変えてみませんか?

SNSチェックやメール返信の前に、子どもとの絵本タイムを1日1回だけ取り入れるだけで、親子の交流がぐっと深まります。

実践例

  • 帰宅後の夕食前
    食事の準備を始める前に、「1冊だけ読む時間」を確保。短時間の習慣化で子どもも絵本タイムを楽しみにしてくれるようになります。
  • パパと分担
    パパも交代で読み聞かせをする曜日を作れば、ママの負担が軽減し、家族全員が楽しめる時間になります。
ポイント

スマホを見る時間を「1回減らす」と決めるだけで、絵本の読み聞かせ時間を確保できます。日々の小さな工夫が大きな効果を生みます。

3. 声の工夫で物語を短縮する

絵本を読むときに、声のトーンやスピードを工夫するだけで、物語の展開を調整することができます。全ての文章を読む必要はなく、重要な場面をピックアップして簡略化するのも良い方法です。

実践例

  • 『ぐりとぐら』
    「冒頭部分を省略して、ぐりとぐらが森で大きな卵を見つけた場面」からスタートすると、話の展開が早くなり短時間で読み聞かせができます。
  • 声色を変える
    キャラクターごとに声色を変えたり、スピード感のある読み方にすることで、子どもを飽きさせません。
ポイント

物語を短縮しても、子どもが楽しむための工夫を盛り込むことで、短時間でも充実した時間を作ることができます。

4. 絵だけを使って物語を想像する

絵本の魅力は、文章だけではありません。言葉を読まずに、絵を見ながら親子で物語を作る方法もあります。これは、子どもの想像力を育む絶好の機会です。

実践例

  • 『いないいないばあ』
    動物のページを見ながら、「この動物は次に何をすると思う?」と子どもに質問して、自由に話を作ってもらう遊びを取り入れる。
  • 『しろくまちゃんのほっとけーき』
    絵を見ながら「次のページでは何が起こるかな?」と問いかけることで、子どもの考える力を引き出します。
ポイント

物語を想像することで、子どもが主体的に参加できる時間になります。親子で一緒に新しいストーリーを作り上げる楽しさも味わえます。

5. 寝かしつけの一部に取り入れる

絵本の読み聞かせは、寝かしつけのルーティンに最適です。部屋を少し暗くし、布団の中でリラックスしながら絵本を読むことで、子どもがスムーズに眠りにつく環境を作ることができます。

実践例

お気に入りのぬいぐるみを絵本の登場キャラクターとして参加させる。「ねんねのおばけがきたよ〜」と声色を工夫しながら読むと、楽しい雰囲気に。

  • お気に入りのぬいぐるみを活用
    子どもの好きなぬいぐるみを絵本の登場キャラクターとして参加させる。「ねんねのおばけがきたよ~」と声を工夫して読むと、子どもも楽しみながらリラックスできます。
  • 『ねないこだれだ』
    少し怖い話を取り入れることで、子どもの想像力を刺激しつつ、眠りに導きます。
ポイント

寝かしつけの時間に絵本を取り入れることで、スムーズな入眠と親子の特別な時間を両立できます。

読み聞かせの「時短効果」を実感した話

「ママ、読んで!」

夕食の片付けを急いでいる最中に、5歳の息子が小さな絵本を手に駆け寄ってきました。時間はすでに20時。お風呂の準備や翌日の段取りも待ったなしです。

「またあとでね」と答えた瞬間、息子の表情が少し曇ったのを感じました。

「本当に忙しいから、仕方ないよね…?」

そう自分に言い聞かせたけれど、心の中には小さな罪悪感が残りました。子どもとの時間をもっと持ちたい。でも、時間はない。

でも、ある日、たった5分の「絵本読み聞かせ」で息子が嬉しそうに笑う姿を見て、「短時間でも十分なんだ」と気づかされました。

「時短読み聞かせ」のスケジュール例

以下は、私が実際に取り入れているスケジュールの一部です。
限られた時間でも効果的に絵本を楽しむ工夫をご紹介します。

時間帯行動内容実践例目安時間
18:30夕食の支度前に一緒に読む絵本『だるまさんが』を3分でサッと読む約3分
19:45食後のリラックスタイムに読む『はらぺこあおむし』の一部を読み、食べ物について話す約5分
20:30お風呂上がりの会話を活かす絵を見ながら「この動物、次は何をすると思う?」と問いかける約3~5分
21:00寝かしつけの一部に取り入れる『ねないこだれだ』をゆっくり読んでリラックスさせる約5~7分

1日5分で子どもの笑顔が増えるとしたら、どのタイミングを絵本タイムに変えますか?

例えば、帰宅後すぐ、食後、寝る前…
あなたのライフスタイルに合わせた「5分」を探してみてください。

実践した結果!

たとえ数分でも、子どもは「自分のためだけの時間を作ってもらえた」と感じます。

その日は仕事が忙しく、帰宅したのは19時を過ぎていました。息子が「今日は本読まないの?」と聞いてきたとき、疲れていて正直迷いました。

でも、絵本『しろくまちゃんのほっとけーき』を手に取り、「今日はこれだけ読むね」と約束して、3分だけ時間を作りました。

「ホットケーキ作りたいね!」

読み終えると、息子が目を輝かせて話し始めたのです。「ママが本を読んでくれた」――その喜びが、短い時間でも子どもの心に大きく響いているのを感じました。

絵本読み聞かせは「少しの工夫」で続けられる

共働き家庭での育児は、常に時間との戦いです。でも、絵本読み聞かせは短時間であっても、子どもの成長や親子の絆に大きな影響を与えます。

忙しい日々でも、5分だけ立ち止まり、子どもと向き合う時間を作ってみませんか?絵本タイムを日々の中に少しずつ取り入れることで、育児の悩みが軽くなるかもしれません。

今日から、あなたも「5分の幸せ時間」を始めてみましょう!